はじめに

 信州(長野県)は日本有数の石神仏の宝庫と言われています。
 その中でも装飾的・芸術的にすばらしい双体道祖神には、地元の人々の祈り、感謝の気持ちと愛情があり、そこから色々な文化・信仰・祭りが育まれ、長い歳月を経て慣習となり今に伝えられている。
 だからこそ、名も無き職人が彫った道祖神に魅せられ、郷愁を感じ、時には物言わぬ双体像が語りかけてくるかのような錯覚さえおぼえる。今でも野にある石神仏に沢山の人々が興味を持っており、肩を抱き合い、結婚の儀を行っている姿の双体道祖神にどれだけ大勢の人々が魅了され、癒され、やすらぎを覚え正直な気持ちになれたことでしょう。
 信濃路で四季のうるおいを感じながら、本書をガイドブックとして、県内にある双体道祖神巡りを大勢の方々に楽しんでいただけたら幸いです。著者:小出久和